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悩んでいた時間は「高く跳ぶための助走」だった

inforeborn150nagan
10 分前
読了時間: 4分


「100点じゃなくていい」——心の声に従って、もう一度、夢の続きへ


かつて、夢だった教員の仕事に心血を注ぎ、いつの間にか自分自身を追い詰めてしまっていたAさん。「休職」という大きな挫折を経て、カランコエで出会ったのは「ありのままの自分を誇る」という新しい生き方でした。



Q. カランコエに来る前は、どのような状況でしたか?


当時は、得体の知れない恐怖心でいっぱいでした。「働かなくちゃいけない、でもどうすればいいか分からない」という焦りばかりが募って。

前職は教員だったのですが、朝5時から夜遅くまで、まさにがむしゃらでした。でも、「先生なんだから教えなきゃ」「人に頼ってはいけない」というプレッシャーがすごくて……。ある時、プツンと糸が切れたように学校に行けなくなってしまったんです。夜の公園から高速道路を眺めて、「ここから飛び込めば楽になれるのかな」と考えてしまうほど、追い詰められていました。



Q.そこから、どのようにしてカランコエに辿り着いたのですか?


退職して実家に戻り、半年ほど経った頃です。ネットで同じような悩みを持つ人のことを調べていて、就労移行支援という存在を知りました。「直感」でしたね。今の自分には、人として成長して変化していくことが必要だ、と強く感じて利用を決めました。



Q. 利用し始めて、自分自身に変化はありましたか?


最初は、自分のことを話すのが怖かったんです。でも、カランコエは誰の話も否定しない場所でした。1カ月くらい経った頃、「隠さずに自分を出すほうが楽だし、それが人への勇気にもなるんだ」と思えるようになって。

これまでは「100点を取って当然」という理想に縛られていましたが、アドラー心理学を学んで、それが自分のやりたいことではなく、周囲の期待に応えようとしていただけだったと気づきました。自分の気持ちを大事にしてもいいんだ、と思えたら、すごく堂々としていられるようになったんです。



Q. 授業の中で、特に印象的だったものは?


アドラー心理学と、意外にも「座禅」です(笑)。

座禅は、最初は「座ることに何の意味があるの?」と思っていましたが、静かに自分と向き合う時間は大切でした。座っている時に感じる苦しさを吐き出し、スタッフの古幡さんに答えてもらうことで、心がスッキリして、背中を押される感覚がありました。



Q. 就職活動はどのように進みましたか?


警察事務の試験に挑戦したことが大きな自信になりました。結果は不合格でしたが、周囲の仲間と一緒に死ぬ気で頑張り抜いた3カ月間があったから、「自分はこれだけ頑張れるんだ」と胸を張って言えるようになったんです。

その後、塾の事務職として採用が決まりました。最初は「事務って何をするんだろう?」という状態でしたが、今は子どもたちと触れ合い、PC作業や電話対応など、あらゆる業務を通して成長できる毎日が本当に楽しいです。「自分で決めた道だから頑張れる」と、心の内側からパワーが湧いてくるのを感じます。



Q.これからの夢を教えてください。


まずは今の職場で経験を積みながら、もう一度警察事務にも挑戦したい。そして30代になる頃には、大好きな国語の先生としてまた教壇に立ちたいです。

さらにその先、定年後には書道教室を開きたい。技術を教えるというより、その瞬間に夢中になれる「楽しい時間」を提供したいんです。教え子が大人になった時に、「あの先生、楽しそうだったな」とふと思い出してくれるような、そんな成長の場を作るのが私の目標です。



Q. 昔の自分に、声をかけるなら?


「諦めないで、進み続けて」

形にならなくても、考えているだけでいい。行動を起こせば、必ず道はつながるから。自分の声を一番大切にして、自分を信じてあげてね、と言ってあげたいです。



Q.いま、生きづらさを感じている方へメッセージをお願いします。


ひきこもっていた半年間、私はずっと「消したい過去だ」と思っていました。でも、本当はその時間こそが、高く跳ぶための「助走」だったんです。

悩んでいる時間は、決して無駄ではありません。立ち止まって、自分を見つめ直すために必要な過程。その時間があったからこそ、私は変わりたいと思えました。



【編集後記】

「100点満点の正解」を探していたAさんが、カランコエで「自分だけの正解」を見つけ出しました。彼女が語る5年後の未来、そしてその先の書道教室の話をする時の瞳は、希望に満ち溢れていました。


 
 
 

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